
外壁塗装
外壁は天候などによる影響は避けられないもの。外気にさらされる外壁は、内装では起こりにくいことが日常的に発生します。
外壁は文字通り構造体を守る壁であり、外壁が痛まないように定期的なメンテナンスが必要です。外壁の痛みを放っておくと建物内に雨水などが侵入し、木部の腐食や鉄部のさびなど、構造体までもがダメージを受けてしまいます。そのような状態に陥ると、外壁を剥がして内部構造の修繕が必要になってしまうので思った以上の費用がかかってしまいます。
塗装・塗り壁にヒビや剥がれ、チョーキング現象(指でこすると白い粉が付く)がある場合、メンテナンスが必要でしょう。
塗料の種類は、耐用年数や機能、予算などにあわせて料金プランを準備しました。
外壁の塗り替えのタイミング
外壁は常に紫外線や雨風にさらされており、時間とともに劣化していきます。以下のような症状が現れたら、塗り替えを検討するタイミングです。
1
チョーキング(白い粉がつく)
外壁を手で触ったときに白い粉が付く場合は、塗膜が劣化している証拠です。塗料の成分が分解され、防水性が低下しているため、早めの塗り替えが必要です。

2
ひび割れ(クラック)
外壁に細かいひび割れができると、そこから雨水が浸入し、建物の内部を傷める原因になります。特に、ひびが大きくなる前に修繕することが大切です。

3
カビ・コケ・藻の発生
日陰や湿気の多い場所にカビやコケ、藻が生えている場合、塗膜の防水機能が低下しています。そのまま放置すると、外壁の劣化が加速するため、早めに塗り替えを検討しましょう。

4
塗膜の剥がれ・膨れ
塗装が剥がれたり、膨れが見られる場合は、塗膜の効果が失われています。外壁自体がダメージを受ける前に、適切なメンテナンスが必要です。

5
外壁の色あせ
新築時や前回の塗装時と比べて、色あせが目立ってきたら塗膜の劣化が進行しているサインです。外観の美観だけでなく、防水性能の低下にもつながるため、早めの対策が必要です。

6
築10年以上経過した場合
一般的に、外壁塗装の耐用年数は約10年~15年と言われています。定期的な点検を行い、必要に応じて塗り替えを検討しましょう。

外壁塗装の工程
外壁塗装は建物を守り、美観を維持するために重要な工事です。正しい工程で施工することで、塗膜の耐久性を向上させ、長持ちさせることができます。以下に、一般的な外壁塗装の手順をまとめました。

足場の設置
作業の安全性と効率を高めるために、建物の周囲に作業用の足場を組み立てます。また、高圧洗浄や塗装時の水や塗料の飛散を防ぐために、飛散防止ネットも設置します。

高圧洗浄
高圧の水で外壁や屋根の汚れや古い塗膜を洗い流し、塗料がしっかりと密着するようにします。特に、長年の汚れやカビ、コケなどを徹底的に除去します。

下地処理
外壁にひび割れ(クラック)がある場合は、適切な材料で埋めて平らにします。鉄部には、錆を落とす作業(ケレン)を行い、その後、錆止めを塗ります。この工程は、塗装の仕上がりや耐久性に大きく影響します。

養生
塗料が付着しては困る部分(窓やドア、床など)をビニールシートやテープで覆い、保護します。これにより、塗装面以外の汚れや損傷を防ぎます。

下塗り
外壁と塗料の密着性を高めるための最初の塗装を行います。この層は、上に塗る塗料がしっかりと定着し、長持ちするための基礎となります。

中塗り
下塗りの上に、選んだ色の塗料を塗ります。これにより、色ムラを防ぎ、塗膜の厚みを増して耐久性を高めます。

上塗り
最終的な仕上げとして、もう一度同じ色の塗料を塗ります。これにより、色の深みや光沢が増し、塗膜の保護効果も高まります。

点検と手直し
塗装が完了したら、全体をチェックし、塗り残しやムラがないか確認します。必要に応じて、細かな修正を行います。

足場の解体と清掃
すべての作業が終了したら、足場と飛散防止ネットを取り外します。最後に、周囲の清掃を行い、工事前の状態に戻します。

シーリングの打ち替え・補修のタイミング
外壁は常に紫外線や雨風にさらされており、時間とともに劣化していきます。以下のような症状が現れたら、塗り替えを検討するタイミングです。

1
ひび割れ・亀裂が入っている
シーリング材に細かいひびが入っていたり、亀裂ができている場合、防水機能が低下しています。ひび割れが深くなる前に打ち替えを行うことで、外壁のダメージを防げます。

2
シーリングの剥がれ・隙間ができている
シーリング材が外壁から剥がれていたり、隙間ができている場合、雨水が直接建物内部に侵入する可能性があります。この状態が続くと、内部の断熱材や構造部分に影響を及ぼすため、早急な対応が必要です。

3
シーリングが硬くなり弾力がなくなっている
シーリング材は本来ゴムのように柔軟性がありますが、劣化が進むと硬くなり、動きに対応できなくなります。指で押して弾力が感じられない場合は、交換のタイミングです。

4
シーリングが痩せて細くなっている
シーリングが劣化すると、縮んで細くなる「痩せ」が発生します。これにより、十分な密閉性が確保できず、外壁の防水性能が低下します。

5
築10年以上経過した場合
一般的に、シーリングの耐用年数は7~10年程度です。築10年以上経過した建物は、劣化が進行している可能性が高いため、定期的な点検をおすすめします。

シーリングの補修方法
- 打ち替え工法:古いシーリングを完全に撤去し、新しいシーリング材を充填する方法。最も推奨される補修方法。
- 増し打ち工法:既存のシーリングの上から新しいシーリング材を重ねる方法。劣化が軽微な場合に行われる。
*弊社では基本的に打替え工法を推奨しております。
シーリングは建物の防水性に関わる重要な部分です。塗装工事も大切ですが、シーリングも同じくらい重要です。劣化が見られた場合は早めに補修を行いましょう。
外壁塗装に使用する塗料の特徴
外壁塗装にはさまざまな種類の塗料があり、それぞれ耐久性や性能、価格が異なります。塗り替えをする際は、目的や環境に適した塗料を選ぶことが大切です。以下に、一般住宅向けに使用される代表的な塗料
の特徴を紹介します。

期待耐用年数 7~10年
シリコン塗料
- コストパフォーマンスが高く、汚れに強い
- 紫外線や雨に強く、外壁塗装で最も一般的に使われる
- フッ素塗料より価格が抑えられ、耐久性も十分
おすすめのケース
コストと耐久性のバランスを重視し、長持ちさせたい場合
期待耐用年数 約15~20年
フッ素塗料
- 耐久性・耐候性が非常に高く、メンテナンス頻度を減らせる
- 汚れが付きにくく、耐熱性・耐水性にも優れている
- 以前は大型施設向けが多かったが、最近は一般住宅にも採用されることが増えている
おすすめのケース
メンテナンス回数を減らしたい場合や、長期的に外壁を保護したい場合
期待耐用年数 約20~25年
無機塗料
- セラミックやガラスなどの無機成分を含み、非常に耐久性が高い
- 汚れに強く、紫外線による劣化が少ない
- 以前は高価格でビルや公共施設向けだったが、最近は一般住宅でも選ばれることが増えている
おすすめのケース
長期間にわたり外壁を美しく保ち、耐久性を最優先したい場合
期待耐用年数 約20~30年
ウレア塗料
- 瞬時に硬化し、強靭な塗膜を形成する
- 高い耐水性・耐薬品性・耐衝撃性を持つ
- 以前は工場・倉庫などの特殊な環境向けだったが、最近は高耐久住宅向けにも採用されることがある
おすすめのケース
厳しい環境での耐久性を最優先したい場合や、高耐久住宅を目指す場合
期待耐用年数 10年以上
クリア塗料
- 透明な塗料で、外壁の模様やデザインをそのまま活かせる
- 紫外線による劣化を防ぎ、外壁の寿命を延ばす
- 劣化が進んだ外壁には使用できない(下地が傷んでいる場合は不可)
おすすめのケース
サイディングなどの意匠性の高い外壁を保護し、美観を維持したい場合
期待耐用年数 約15~20年
光触媒塗料
- 太陽光や雨水を利用して汚れを分解・洗浄する「セルフクリーニング機能」付き
- 空気中の有害物質を分解する環境浄化機能もある
- 以前は商業施設や高級住宅向けだったが、最近は一般住宅でも使われるケースが増えている
おすすめのケース
汚れが付きやすい環境で美観を保ちたい場合、メンテナンスを極力減らしたい場合
期待耐用年数 年以上
遮熱塗料
- 太陽光の熱を反射し、室内の温度上昇を抑える
- 夏場の冷房負担を軽減し、省エネ効果が期待できる
- 特に直射日光が当たりやすい屋根や外壁に適している
おすすめのケース
夏の暑さを軽減したい場合、冷房費を抑えたい場合
期待耐用年数 年以上
断熱塗料
- 塗膜が熱を伝えにくくし、夏の暑さ・冬の寒さを軽減する
- 遮熱塗料とは異なり、外気の温度変化を和らげる効果がある
- 冬場の暖房効率を向上させるため、寒冷地にも適している
おすすめのケース
夏の暑さと冬の寒さ、どちらも対策したい場合、省エネ効果を重視する場合
屋根塗料の選び方
バランスよく長持ちさせたい
長期間メンテナンスを
減らしたい
耐久性・耐衝撃性を
最優先
外壁デザインを
そのまま残したい
セルフクリーニング
機能が欲しい
夏の暑さ対策をしたい
夏も冬も快適にしたい
最近では、フッ素塗料・無機塗料・光触媒塗料などの高耐久塗料が一般住宅でも採用されることが増えています。また、会津地方のような寒冷地では、断熱塗料を使用することで、冬場の冷え込みを和らげる効果が期待できます。
それぞれの塗料の特徴を理解し、お住まいの環境や予算に合わせて最適なものを選びましょう。
外壁塗装に使用する塗料の特徴
外壁塗装では、大きく分けてアクリル・ウレタン・シリコン・フッ素という4種類の塗料が使用されます。それぞれの塗料にメリット・デメリットがありますので、耐久年数・価格などを比較し塗料を選ぶことが重要です。
価格が安く、色替えを
頻繁に行う方におすすめ!
アクリル塗料
期待耐用年数
3~5年 |
費用と性能のバランスが良く、
中期的な塗装におすすめ!
ウレタン塗料
期待耐用年数
5~8年 |
費用と性能のバランス最強!
現在主流のおすすめ塗料!
シリコン塗料
期待耐用年数
8~15年 |
耐久性に優れる最強塗料!
塗り替え回数を減らせます!
フッ素塗料
期待耐用年数
15~20年 |
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価 格:★★★ 防汚性:★★★ 耐久性:★★★ 色 数:★★★ |
価 格:★★★ 防汚性:★★★ 耐久性:★★★ 色 数:★★★ |
価 格:★★★ 防汚性:★★★ 耐久性:★★★ 色 数:★★★ |
価 格:★★★ 防汚性:★★★ 耐久性:★★★ 色 数:★★★ |
価格が安く発色の良い塗料です。 しかし、耐久性は低く汚れやすいので、外壁塗装に用いられることは多くありません。 |
価格と性能のバランスに優れています。 密着性が高いので、雨樋などの曲面の塗装におすすめです。 シリコン塗料の登場までは一番人気の塗料でした。 |
価格と性能(耐久性、耐水性)のバランスに最も優れています。 色数も豊富なのも特徴です。 シリコン塗料にも種類があるので、適切な物を選択する必要があります。 |
耐久性に優れ、光沢もある最も優れた塗料の一つです。 しかし、価格が高いので、塗り替え工事が困難な場所への施工がおすすめです。 |
- 表は横にスクロールできます
外壁の厳選塗料をご紹介
施主様人気No.2!


樹脂 | シリコン |
---|---|
退色防止性 | ★★★★★ |
塗膜寿命 | ★★★★★ |
汚れにくさ | ★★★★★ |
遮熱性 | ★★★★★ |
価格目安 | ★★★★★ |
施主様人気No.2!


樹脂 | シリコン |
---|---|
退色防止性 | ★★★★★ |
塗膜寿命 | ★★★★★ |
汚れにくさ | ★★★★★ |
遮熱性 | ★★★★★ |
価格目安 | ★★★★★ |
施主様人気No.1!


樹脂 | 無機フッ素 |
---|---|
退色防止性 | ★★★★★ |
塗膜寿命 | ★★★★★ |
汚れにくさ | ★★★★★ |
遮熱性 | ★★★★★ |
価格目安 | ★★★★★ |


樹脂 | 無機 |
---|---|
退色防止性 | ★★★★★ |
塗膜寿命 | ★★★★★ |
汚れにくさ | ★★★★★ |
遮熱性 | ★★★★★ |
価格目安 | ★★★★★ |

太陽光・雨風・温度変化などに対し変質や劣化を起こしにくい性質のこと
つまり、長持ち!

塗膜で太陽光を反射して、屋根や外壁の表面温度を上げにくくする性質のこと
つまり、熱から家を守る!

太陽光による顔料の劣化に伴う、退色や変色が起こりにくくする性質のこと
つまり、色あせにくい!
※REVO・シャネツサーモは特殊無機顔料を採用